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ユーミンの歌とは女の業の肯定である。ユーミンとともに駆け抜けた1973年~バブル崩壊。ユーミンが私達に遺した「甘い傷痕」とは?キラキラと輝いたあの時代、世の中に与えた影響を検証する。
目次
開けられたパンドラの箱―「ひこうき雲」(一九七三年)
ダサいから泣かない―「MISSLIM」(一九七四年)
近過去への郷愁―「COBALT HOUR」(一九七五年)
女性の自立と助手席と―「14番目の月」(一九七六年)
恋愛と自己愛のあいだ―「流線形’80」(一九七八年)
除湿機能とポップ―「OLIVE」(一九七九年)
外は革新、中は保守―「悲しいほどお天気」(一九七九年)
“つれてって文化”隆盛へ―「SURF&SNOW」(一九八〇年)
祭の終わり―「昨晩お会いしましょう」(一九八一年)
ブスと嫉妬の調理法―「PEARL PIERCE」(一九八二年)
時を超越したい―「REINCARNATION」(一九八三年)
女に好かれる女―「VOYAGE」(一九八三年)
恋愛格差と上から目線―「NO SIDE」(一九八四年)
負け犬の源流―「DA・DI・DA」(一九八五年)
一九八〇年代の“軽み”―「ALARM ´a la mode」(一九八六年)
結婚という最終目的―「ダイアモンドダストが消えぬまに」(一九八七年)
恋愛のゲーム化―「Delight Slight Light KISS」(一九八八年)
欲しいものは奪い取れ―「LOVE WARS」(一九八九年)
永遠と刹那、聖と俗―「天国のドア」(一九九〇年)
終わりと始まり―「DAWN PURPLE」(一九九一年)
酒井順子
1966(昭和41)年東京生れ。立教大学社会学部観光学科卒。コラムニスト。高校在学中に泉麻人氏に見込まれ、雑誌に連載を持つ。大学、3年間の会社員時代も、本業を満喫しつつ複数の連載をこなし、円満退職後、ついに本職に。若い女性を中心に“酒井節”のファンは多い。