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六本木という名前の由来は、青木氏、一柳氏、上杉氏、片桐氏、朽木氏、高木氏の各大名屋敷が存在したことに由来する説と、6本の松の木があったことに由来する説がある。地名研究者の立場からすると、有力なのは圧倒的に後者。実は、今でも六本木には1本だけ、松が残っているという。
何気ない疑問にこそ、真実がある。ミステリー感覚で楽しい地名散歩。「六本木の木ってあるの?」「池袋の袋って?」こんな単純な疑問こそが、その土地のナゾを解き明かすヒントになる。江戸・明治の歴史や、古来ある地名伝説をたどり、徹底的に調査。地名の“現場”を訪ねてわかった新事実とは!写真や地図も豊富で街歩きにも最適な一冊。
目次
第1章 有名な「あの街」の地名ミステリー(「六本木」には木が六本あったのか?;「新宿」の「新しい宿場」はどこにあったのか? ほか)
第2章 江戸の歴史と地名ミステリー(「御茶ノ水」という町名がないのになぜ「御茶ノ水」?;日本に虎は生息していないのに、なぜ「虎ノ門」? ほか)
第3章 明治以降の地名ミステリー(「秋葉原」はなぜ「アキバハラ」でなく「アキハバラ」と読むのか?;「お台場」の台は、何を乗せた台なのか? ほか)
第4章 とっておきの地名ミステリー(「代々木」の「代々伝えられる木」はどこにあるのか?;なぜ新宿に「箱根山」があるのか? ほか)
谷川彰英
1945年長野県生まれ。筑波大学名誉教授、日本地名研究所前所長。
東京教育大学教育学部卒業。同大学院博士課程修了。筑波大学教授、理事・副学長を経てノンフィクション作家に転身。
文献を丹念にひもとき、実際に現地を取材する手法に定評がある。