Detail
夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。
ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。
二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。
一人また一人、美女が殺される。
邸内の人間の犯行か?アリバイを持たぬ者は?動機は?推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。前人未到のメタ・ミステリー。
筒井康隆
1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。
’60年、弟3人とSF同人誌“NULL”を創刊。
この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が“宝石”に転載される。
’68年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。
’81年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、
’87年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、
’89(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、
’92年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。
’96年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除