Detail
かつて砂金掘師が狂奔したアラスカの河岸に、世界中の釣師が、巨大なキングサーモンを狙ってひしめく。
小説家はバック・ペイン(背痛)をおして氷寒の生と死の円環の中に、輝く虚無となって立つ(アラスカ至上着)。
中米のジャングルの河面を銀色の巨体が破る。疲れを知らぬ河の主、夕ーポン。剛竿がしなり、リールが悲鳴をあげるー。小説家との長い長い格闘が始まった(コスタリカ篇)。
開高 健
1930年大阪に生まれる。大阪市立大を卒業後、洋酒会社宣伝部で時代の動向を的確にとらえた数々のコピーをつくる。かたわら創作を始め、「パニック」で注目を浴び、「裸の王様」で芥川賞受賞。ベトナムの戦場や、中国、東欧を精力的にルポ、行動する作家として知られた。1989年逝去。