Detail
ある日、自分のハリが大嫌いで、ほかのどうぶつたちとうまくつきあえないハリネズミが、誰かを家に招待しようと思いたつ。
さっそく手紙を書きはじめるが、もしも○○が訪ねてきたら、と想像すると、とたんに不安に襲われて、手紙を送る勇気が出ない。
クマがきたら?ヒキガエルがきたら?ゾウがきたら?フクロウがきたら?―さまざまなどうぶつたちのオソロシイ訪問が、孤独なハリネズミの頭のなかで繰り広げられる。
笑いながら、身につまされながら、やがて祈りながら読んでいくと、とうとうさいごに…。
オランダでもっとも敬愛される作家による、臆病で気むずかしいあなたのための物語。
テレヘン,トーン
1941年、医師の父とロシア生まれの母のもと、オランダ南部の島に誕生。
ユトレヒト大学で医学を修め、ケニアでマサイ族の医師を務めたのちアムステルダムで開業医に。
1984年、幼い娘のために書いた動物たちの物語『一日もかかさずに』を刊行。
以後、動物を主人公とする本を50作以上発表し、国内外の文学賞を多数受賞