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目覚ましい技術進歩のおかげで、企業はかつてないほど多彩な製品やサービスを生み出せるようになった。しかしその一方で、製品やサービスのコモディティ化が進み、価格戦争は熾烈の度を極めている。
こうした状況下で、企業は従来、差別化、低コスト、コア・コンピタンス、ブランディングなど、さまざまな戦略を駆使して競合他社との戦いに挑んできた。しかし、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところで、いずれ消耗戦を強いられることに変わりはない。では、どうすればよいのだろう?
本書は、その問いに初めて明快な答えを出した画期的な書だ。
血みどろの戦いが繰り広げられる既存の市場〈レッド・オーシャン(赤い海)〉を抜け出し、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場〈ブルー・オーシャン(青い海)〉を創造すること――これこそが、熾烈な競争環境を生きる企業が繁栄しつづけるための唯一の方法である、と本書は説く。
「新市場を創造する戦略の体系化」。これまで何人もの戦略論研究者が挑みながらついぞ解決できなかった命題は、世界屈指のビジネススクールINSEADの著名教授の手によって、本書で鮮やかに解決される。T型フォードからシルク・ドゥ・ソレイユまで、過去120年間30業界以上に及ぶ事例の調査結果に裏打ちされた本書の主張に触れれば、この1冊が間違いなく今後のビジネス界に影響を及ぼすことに、きっとあなたも気づくはずだ。
W・チャン・キム
INSEADのボストン・コンサルティング・グループ・ブルース・D・ヘンダーソン寄付講座教授(専門は戦略論と国際マネジメント)。ヨーロッパ、アメリカ、アジア太平洋地域を本拠とする多数の多国籍企業の取締役や顧問も兼務する。『ハーバード・ビジネス・レビュー』や『スローン・マネジメント・レビュー』をはじめとする学術誌のほか、『フィナンシャル・タイムズ』、『ウォールストリート・ジャーナル』などにも論文や記事を多数寄稿。特に本書の共著者モボルニュとの共同執筆になる論文は『ハーバード・ビジネス・レビュー』に寄稿されると同時に世界的な反響を呼び、その抜き刷りはこれまでに50万部を売り上げている。
レネ・モボルニュ
INSEADの特別フェロー兼教授(専門は戦略論およびマーケティング)。その研究内容は『エコノミスト』、『ストラテジー+ビジネス』、『ロンドン・タイムズ』をはじめ、数々の紙誌で取り上げられている。本書の共著書キムと同様、『ハーバード・ビジネス・レビュー』、『スローン・マネジメント・レビュー』をはじめとする学術誌や『フィナンシャル・タイムズ』、『ウォールストリート・ジャーナル』などに論文や記事を多数寄稿。