Detail
気位が高く威厳に満ちたココア、犬の血が混じっているのではないかと思うほど人懐っこいゲンゾー、遊び好きで無邪気なヘッケ、並外れて気の強い奈奈―縁あって共に暮らした、ちょっと面白い奴ら。
手を焼かされ、言い負かされ、それでもいつも一緒にいた。写真と文章で綴った、猫たちとのいとおしい日々。
目次
拙宅の猫たち
横着者が黒豆を
拙宅の守旧派
ゲンゾーの思惑
名前より飯だ
ゲンゾーの猿問題
学ぶゲンゾーに不吉な黒い影
小窓の断念
ゲンゾーの因業
ゲンゾーの埋め飯〔ほか〕
町田康
作家・パンク歌手。1962年大阪府生まれ。
高校時代からバンド活動を始め、’81年にバンド「INU」を結成、『メシ喰うな』でレコードデビュー。
’92年に処女詩集『供花』刊行。’96年に発表した処女小説『くっすん大黒』で野間文芸新人賞、ドゥマゴ文学賞を受賞。
2000年『きれぎれ』で芥川賞、’01年『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、’02年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、’05年『告白』で谷崎潤一郎賞、’08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。