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店主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。
僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪れるが…「海の見える理髪店」。
独自の美意識を押し付ける画家の母から逃れて十六年。弟に促され実家に戻った私が見た母は…「いつか来た道」。
人生に訪れる喪失と向き合い、希望を見出す人々を描く全6編。
父と息子、母と娘など、儚く愛おしい家族小説集。直木賞受賞作。
荻原浩
1956年埼玉県生まれ。成城大学卒業後、コピーライターを経て、97年『オロロ畑でつかまえて』で第10回小説すばる新人賞受賞。
2005年『明日の記憶』で第18回山本周五郎賞受賞、14年『二千七百の夏と冬』で第5回山田風太郎賞受賞。
16年『海の見える理髪店』で第155回直木賞受賞。