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「自分の人生を、主導権をもって歩き続けるとはどんなことか?」北欧における“世界文学の道先案内人”が、作家達の言葉に触れながら思索を深める哲学紀行。現代ノルウェーの金字塔的作品。
通りを、アスファルトを、山道を、海岸沿いを、並んで、ひとりで、知覚を冴え渡らせ、無と化し、鳥の声に耳を澄ませ、寡黙に、饒舌に、物悲しく、意気揚々と、自由を求め―歩く。自分の人生を、主体的に歩き続けるとはどういうことだろう?古今東西の作家、音楽家、思想家たちの言葉に触れながら思策を深める渉猟の記録。現代ノルウェー文学の金字塔的作品、ついに邦訳!!
目次
第1部(とある通りからはじめてはどうだろう?;堕落する;歩き出す前に;どうしようもないリビング;消える夢 ほか)
第2部(スポーツとエンターテインメント;ジャコメッティと娼婦;ランボーの辿った道;旅はどうやってはじまるのだろう?;道を探す ほか)
トマス・エスペダル Tomas Espedal
1961年、ノルウェーのベルゲン生まれ。1988年『香水からの野生的な逃避』(未邦訳)で作家デビュー。2009年『芸術に逆らって』(未邦訳)でノルウェー文学批評家賞を受賞。2011年『自然に逆らって』(未邦訳)ではノルウェーで最も権威ある文学賞、ブラーゲ賞を受賞した。言葉と文学に溢れた人生を生きたいという思いを持つがゆえ、文学について時に歯に衣着せぬ物言いで新聞をにぎわす一面も持つ。