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世界的ベストセラー『自閉症の僕が跳びはねる理由』の著者、最新刊!
会話のできない自分と向き合い続けてきたからこそたどり着いた、生きることの本質。
生きていく中で、悩みというものは、さまざまな場面で出てきます。
それは、人が人であるがゆえの永遠の課題だと思っています。
一つひとつの悩みに正面から向き合い解決していくのが一番いいのかもしれませんが、
そのためには、かなりの時間とエネルギーが必要になります。
そして、状況が変化したとしても、次から次に悩みは生まれてしまいます。
どう思っているのかは、その人にしかわかりません。
自分にできることは自分の気持ちを整理することなのです。
こんなふうに考えれば楽になった、この言葉に救われた。
そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。僕もそうです。
生きることを義務のように感じる、明日なんていらないと思うとき、
僕は思考を変えることで、今日という日を生き抜いてきました。
考えることは誰にも迷惑をかけることではありません。
僕は考えている間、いつも果てしない自由を感じています。
「自己肯定感」「何者」「評価」「外見コンプレックス」「無愛想」「ユーモア」「愚痴」など
43のテーマに関する僕の言葉をぜひ読んでみてください。
この本では、生きる意味を問う4つのショートストーリーも書き下ろしました。
あなたの目の前の世界が昨日より少しだけ輝いて見えたなら、僕は幸せです。(東田直樹)
[主な内容]
・自己肯定感
「したくないことをしない」という選択で自分を責めることが減れば、
今の自分に満足していなくても少しは楽になれる。
・評価
自分の評価は自分ですればいい。
自分も相手を評価していることを知れば、人の目に怯える必要はない。
・無愛想
人の魅力は、笑顔だけではない。結局は、その人の個性。
自分らしくいることで損をすることも得をすることもある。
・ひとりぼっち
「孤独」から恐怖を取り除いたら、残るのは「自由」。
大事なのは、心が健康であること。
・過去
今の自分は過去の自分がつくってくれた。未来の自分は今の自分がつくる。
起きた出来事が思い出に変わる頃、自分は未来と呼んでいた場所にいる。……etc.
東田直樹
1992年千葉県生まれ。会話のできない重度の自閉症でありながら、
パソコンおよび文字盤ポインティングによりコミュニケーションが可能。
13歳のときに執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』で、
理解されにくかった自閉症者の内面を平易な言葉で伝え、注目を浴びる。
同作は英国作家デイヴィッド・ミッチェルにより翻訳され、
2013年に『The Reason I Jump』が刊行、現在世界30か国以上で出版され、
117万部を超えるベストセラーに。2020年には海外で映画化もされている。
他の主な著書に『跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること』
『あるがままに自閉症です』など、詩集に『ありがとうは僕の耳にこだまする』、
山登敬之との共著に『東田くん、どう思う? 自閉症者と精神科医の往復書簡』
(以上、角川文庫)がある。