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文章の最高の目標を格調と気品に置いています―。森鴎外、川端康成、ゲーテ、バルザックなど古今東西の豊富な実例を挙げ、あらゆる様式の文章・技巧の面白さ美しさを、該博な知識と実作の経験から解明する。小説を深く味わう精読者へと導く万人必読の書。新たに索引を付す。
目次
第1章 この文章読本の目的
第2章 文章のさまざま
第3章 小説の文章
第4章 戯曲の文章
第5章 評論の文章
第6章 翻訳の文章
第7章 文章技巧
第8章 文章の実際―結語
附 質疑応答
三島由紀夫
1925‐1970。東京生れ。本名、平岡公威。1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。
’49年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。
主な著書に、’54年『潮騒』(新潮社文学賞)、’56年『金閣寺』(読売文学賞)、’65年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。
’70年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。
ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される