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自分を貫いて生きるとは――。
親交50年以上の二人による人生対話。
「自分の欲望を腹六分に減らしたら、
常におだやかで平安に過ごせるわけです。
そういう方法があると知っているのと、
知らないのとでは、生き方の楽さが違います。
美輪さんのそんな話も、ユーモラスに話してくれると、
会場の聴衆はみんなうなずいて、拍手が湧くのでした」
(「文庫版はじめに 瀬戸内寂聴」より抜粋)
50年以上の親交がある二人が、これからを生きる
日本人に伝えたいテーマについて語りあった、
とっておきの人生対話。話題は、二人の出会いから、
三島由紀夫や横尾忠則などとの交流、
不思議な力、戦争、宗教、老い、結婚まで――。
先行き不安な時代に、強く賢く、そして、
自分を貫いて生きるには、どのような心構えが必要なのか。
『これからを生きるあなたに伝えたいこと』を再編集し改題。
瀬戸内寂聴
1922年、徳島市に生まれる。作家、僧侶。東京女子大学卒業。
1957年、『女子大生・曲愛玲』(新潮社)で新潮社同人雑誌賞、
1961年、『田村俊子』(文藝春秋)で田村俊子賞、
1963年、『夏の終り』(新潮社)で女流文学賞受賞。
1973年、平泉中尊寺で得度受戒。法名・寂聴。
1974年、京都・嵯峨野に「寂庵」を開く。
1992年、『花に問え』(中央公論新社)で谷崎潤一郎賞、
1996年、『白道』(講談社)で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
1997年、文化功労者に選出。1998年、『源氏物語』(講談社)現代語訳完訳。
2006年、イタリア国際ノニーノ賞、文化勲章受章。
2007年、比叡山禅光坊住職に就任。2008年、安吾賞受賞。
最近の著書に、『いのち』、(講談社)、『95歳まで生きるのは幸せですか?』(池上彰氏との共著、PHP新書)などがある。
美輪明宏
1935年、長崎県に生まれる。歌手、俳優、演出家。
16歳でプロの歌手として活動を始め、銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」を拠点にし、
注目を集める。1957年、『メケメケ』が大ヒット。
『ヨイトマケの唄』など多数の作品を手がける一方、演劇活動においても、
寺山修司の『毛皮のマリー』、三島由紀夫と組んだ『黒蜥蜴』ほか数多くの作品に出演。
俳優、タレントとして、舞台・映画・テレビ・講演・著作と多方面で活躍している。
『紫の履歴書』(水書坊)、『人生ノート』『花言葉』(共にPARCO出版)を始め著書も多数。
波瀾万丈な体験からくる、人生を語る言葉は、多くの人を勇気づけている。