Detail
仕事とは何だろうか?」
「人はなぜ働かねばならないのか?」
「生きることがそのまま仕事であることは可能か?」――
引きこもりの留年生、三十過ぎの未婚OL、中年サラリーマン、
元・哲学青年の会社経営者といった人物との架空対話を通して、
人間が「よく生きること」の意味を探究する。
仕事としっくりいかず、生きがいを見出せない人たちに贈る、哲学者からのメッセージ。
本書より
とにかく、私は働きたくないと思いつつ、長い長い(ウィーン留学時代を含めて十六年に及ぶ)大学生活を送りました。そして、定職についたのは、じつに三七歳のとき。いまの大学教師としての仕事はそんなにイヤではありませんが、こんな自分の経歴から、働きたくない人の気持ちがよくわかります。(「簡単なあとがき」)
目次
1 一生寝ているわけにはいかない
2 「命を懸ける仕事」はめったに与えられない
3 仕事と能力
4 仕事と人間関係
5 仕事と金
6 金になる仕事から金にならない仕事へ
7 死ぬ前の仕事
簡単なあとがき
解説・斎藤美奈子