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有機学校給食、ファーマーズマーケット、里山再生、都市農村交流、直接支払いと後継者育成。
ゆきすぎたグローバル化の反動として、地に足がついた幸せを求める多彩な運動が世界中で同時多発的に芽吹いている。
有機農業が環境とカラダにいいことはわかる。
しかし、慣行農業から転換すれば収量が落ちるのでは。
農家の高齢化が進み耕作放棄地も増えるなか、どこから手をつければいいのか。
微生物や生物多様性、発酵食品の大切さはわかるが総論はもういい。
理論から一歩踏み出し実際に社会実装するための具体策を知りたい――。
カラダや地球環境に望ましく、無農薬・無化学肥料で続けられるオーガニックのカラクリを腸内細菌や土壌微生物の重要性とともに各地で説く著者に寄せられるのはこんな言葉だ。
地域ごとに風土や文化が異なる以上、全国共通、世界共通で使える特効薬的農法はない。
しかし、「こうすればできるのか」という有益なヒントやコツは世界と日本の各地で蓄積されている。
本書では、ヨーロッパからアジア、そして日本国内各地の先駆的な取り組みから、地域再生のヒントを探っていく。
はじめに なぜ、食品(商品)から食べもの(コモン)なのか
地球は健全な土の気化熱で冷却されている
ローカル化と脱・超加工食品が地球と人の健康を守る
第�吃� 世界各地で根づき、社会実装されつつあるオーガニック
第1章 スイス 「ハイジ」を生んだ山村景観と自治と主権を守るスイス農政
シンジェンタも脱農薬でリジェネラティブ農業を推奨?
30代の若者が農業を続けるスイスの山村
国民が農業を支援することを選んだスイス
表示を通じて気候に優しい持続可能な消費を促進
小規模家族農業が有機農業のカギ?
第2章 台湾 直接所得保障と学校給食で有機を進める台湾農政
熱帯・亜熱帯だからこそ有機農業の技術開発を
直接支払いで小規模家族農家を守る
成人病の増加と食の安全への要望に応え給食食材をデジタル公開
教育・厚生・農業・国防-省庁連携でオーガニック給食を強力に推進
手厚い公的補助と村の同調圧力でオーガニックビレッジが誕生
オーガニックビレッジから里山へ-温暖化防止のために竹林を再生
食を通じて森里海のつながりを子どもたちに体験教育
微生物を活かした民間農法で自然農法を実現
第3章 タイ アグロエコロジーでのローカル自給――脱グローバル化と「足るを知る」経済
禿山に樹を植え、溜池で魚を飼育する
借金地獄の農民たちを救ったみどりの市場
旬産旬消と地産地消、ローカルフードは30キロ圏内
帰農を考えはじめた若者たち――「足るを知る」経済を見直す
第4章 韓国 ローカルフード条例と有機給食で農山村を守る
公的なタネ保存だけでは不十分-在来種の多様性を民間で守る
気候変動で強みを増す在来種と小規模家族農家
農家のためのローカルフードレストラン
農村の高齢化と過疎化を背景にローカルフードに着手
全集落をまわって農家を説得、小規模農家のための直売所を始める
地場農産物を活用した学校給食の実現
ローカルフードで健康と幸せを保証する
第�局� 日本各地で芽を出すオーガニックの社会実装に向けた挑戦
第5章 群馬 脱・輸入肥料依存からオーガニックへ
県農政部をあげてオーガニックへ-全職員が有機JAS講習を受講
有機農法に疑念を持つ県職員の意識啓発を図るための必殺技
農家間の対立をあおらず、まずは耕畜連携から
深刻な後継者不足と農林大学校での有機農業コースの開設
国に推進してほしい川下の消費者意識の改革
第6章 茨城後継者を育成し有機農業を着実に進める
オーガニックと言えばいばらき-有機農業の支援を重点政策に
生協との取引の中で農協内に有機農業部会が誕生
研修農場「ゆめファームやさと」とわかちあわれる有機農業の技
販路の仕組みを整え川下消費者との交流で理解も深める
脱ネオニコを全県目標に掲げたJAグループ茨城
第7章 滋賀 食文化が県土を健全に保つ
日本初の環境保全型農業直接支払い制度で琵琶湖の水質を守る
温暖化対策の品種改良と一体となった認証制度
オーガニックレストランと有機素材での食育
大規模農業では琵琶湖固有の在来種も伝統食も守れない
多様なコメと魚・鳥とセットで食料安全保障を図っていた江戸時代
第8章 北海道 地球を救う団粒構造と微生物
不耕起栽培と多年生穀物カーンザでカーボンを大地に戻す
土のスープと酵母エキス・光合成細菌で硬盤を抜くヤマカワプログラム
大型機械は不要、微生物だけで硬盤がなくなる謎
ビジネス益よりも自然の摂理を尊重する
地球を冷やす農産物を消費者は評価しよう
おわりに 「栄養飢餓」(食品・商品)から脱して本物の食べもの(コモンと健康)を手にするために