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人間が生きるということは、一体どんなことなのか。只食べて、動物的に命を長らえるだけのことではない筈である。動物とちがって、人間は人間の言葉でものを考えるー。では人生、何をめざし、何を悩むべきなのか?著者自身の生活の中で、感動したこと、嬉しかったこと、失敗したことなどの体験を語り、迷い多き時代に、いかに生き、思うべきかを問う、愛と信仰のエッセイ集。
三浦 綾子
1922(大正11)年、北海道旭川市生まれ。
17歳からの7年間、小学校教師として軍国教育に献身したため、戦後に罪悪感と絶望を抱いて退職。
その後、結核で13年間の療養生活を送る。闘病中にキリスト教に出会い、洗礼を受ける。
1959年、生涯の伴侶・三浦光世と結婚。
1964年、朝日新聞の懸賞小説に『氷点』で入選し、作家活動に入る。
一貫してキリスト教の視点で「愛とは何か」を問い続け、『塩狩峠』『銃口』『道ありき』など数多くの小説、エッセイを発表した。1999年逝去。2012年に生誕90周年。