Detail
北海道岩見沢市の山あいの過疎地。
美流渡(みると)、毛陽(もうよう)、万字(まんじ)地区に住む10組の人々に、
ハタチの学生たちがインタビュー。
「どうして不便なところに住んでるの? 」
素朴な質問に答えたのは、
20年前に人通りもほとんどない山奥でパン屋を始めた夫妻や
自分たちで育てた花でフラワーアレンジメントをつくる夫婦、
大学院に通いながらスポーツクラブを起業した青年、
人通りもほとんどない商店街でお店を開け続ける店主、
世界中を旅してたどり着いたアフリカ太鼓の奏者、
そして半年ほど前に移住した画家など、多様な人々。
ここは北海道有数の豪雪地帯で、しかも近くに大型スーパーもないところ。
街中の人々からは不便な田舎と言われるが、近年、移住者が増えているエリアでもある。
なぜ、この地に惹かれ、この地に住むのか?
いいことも悪いこともすべてを語った“本音"の物語は、
コロナ禍であってもしなやかに生きる、そんなヒントにあふれている。
【目次】
はじめに コロナ禍によって生まれた本
01 大和田誠・由紀子 花のアトリエ主宰
……自ら育てた花でアレンジメントをつくりたい
02 中川文江 パン屋女将
……みんなが元気で過ごせるようにサポートをしたい
03 辻本智也 スポーツクラブ代表
……岩見沢を日本一のスポーツの街にしたい
04 細川孝之 元左官職人
……街の人に喜んでもらえるような仕事がしたい
05 堤理光 つつみ百貨店店主
……体の続く限りお店を開けていたい
06 MAYA MAXX 画家
……自信を持って死ねるくらいいい作品を描きたい
07 岡田博孝 安国寺住職
……人が集まって笑顔になる場所をつくりたい
08 岡林利樹・藍 アフリカ太鼓奏者
……食べ物やエネルギーの自給率を上げていきたい
09 ニコラ・ブラー アーティスト
……フランスと美流渡をつなぐ作品をつくりたい
10 五十嵐茂 木工作家
……欲を捨てて、心を磨きたい
われらのほんね 宇田川耕一
不便ってなんだ? 來嶋路子