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若者よ、高貴なる野蛮人たれ! 。
平和ボケと現状肯定を厳しく排し、日本を問い、文化を問い、生き方を問う、毒と先見に満ちた煽動の書
男の生活と肉体は、危機に向って絶えず振りしぼられた弓のように緊張していなければならない―。勇者とは。作法とは。肉体について。信義について。快楽について。羞恥心について。礼法について。服装について。長幼の序について。文弱の徒について。努力について。
わかりやすく、そして挑発的に語る三島の肉声。ニセ文化人の「お茶漬ナショナリズム」を罵り、死を賭す覚悟なき学生運動に揺れる東大を「動物園」と皮肉る、挑発と警世の書。猪木正道、福田赳夫、福田恒存との対談を収録。
死後三十余年を経ていよいよ新鮮! 若者よ、さあ奮い立て!
三島由紀夫
(1925-1970)東京生れ。本名、平岡公威。
1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。1949年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。
主な著書に、1954年『潮騒』(新潮社文学賞)、1956年『金閣寺』(読売文学賞)、1965年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。1970年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。