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「なにもしない」料理が、
地球と私とあなたを救う。
AIの発達、環境危機、経済至上主義…
基準なき時代をどう生きるか?
人間とは、自由とは、幸せとは。
「料理」を入り口に考察した壮大な著!
土井節炸裂、一生ものの雑文集。
『ちゃぶ台』の名物連載、ついに書籍化。
レシピとは人の物語から生まれたお料理のメモ。他人のレシピは他人の人生から生まれたもの。でも本来、料理は自分の人生から生まれてくるものです。それがあなたの料理です。
つたなくっても、自信がなくっても、私はいいと思います。「味つけせんでええ」というのは、それを大切にすることだと思っているのです。
一生懸命お料理すればそこにあなたがいるのです。お料理するあなたが、あなたを守ってくれるのです。――「まえがき」より
※扉のカラー写真は初版限定です。増刷以降は写真を変更する予定です。
目次
1 料理という人間らしさ 2 料理がひとを守ってくれる 3 偶然を味方にする――「地球と料理」考 4 味つけはせんでええんです 5 料理する動物 6 パンドラの箱を開けるな!
土井善晴(ドイヨシハル)
1957年大阪生まれ。料理研究家。十文字学園女子大学特別招聘教授、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員、甲子園短期大学客員教授。スイス・フランスでフランス料理、味𠮷兆(大阪)で日本料理を修業。1992年においしいもの研究所設立。料理とは何か・人間はなぜ料理をするのか・人間とは何かを考える「食事学」「料理学」を広く指導。2016年刊行の『一汁一菜でよいという提案』が大きな話題に。2022年度、文化庁長官表彰受賞。ミシマ社から中島岳志との共著『料理と利他』『ええかげん論』を上梓。