Detail
“からいはうまい、うまいはえらい”と辛味食材にこだわる作家シーナの初の激辛追跡紀行。
トウガラシ大国・韓国に渡り辛味の真髄を味わい尽くす旅は二千キロに及び、世界の屋根・チベットの激辛食に挑む。さらに、わが日本の名だたる辛味、ワサビを追い、はたまたブームの辛味大根を食す。
追えば追うほど奥が深いのが辛味の世界。人はなぜこれほどまでに辛味にこだわるのかを大テーマに走り回った類い稀なる食味紀行だ。
食味学の大家・小泉武夫・東京農業大学教授の「辛味食文化初級入門塾」を付して贈るシーナファン待望の丸ごと一冊極辛本。待望の文庫化成る。
目次
ピリピリの章 韓国編―生キムチ赤くちびるの誘惑(シニカラスープの洗礼;ワサビマイナー論 ほか)
ヒーハーの章 チベット編―標高3600メートルの火鍋(バター茶のお出迎え;埃の中の強い眼の光 ほか)
ツンツンの章 遠野編―ワサビ包囲網に悶絶する(ワサビビールとの遭遇;ナゾのネコ車 ほか)
ヒリヒリの章 信州編―辛味ダイコン革命前夜を行く(地ダイコンの逆襲;辛味王者はねずみ大根 ほか)
辛味食文化初級入門塾 からいはうまい―その民族学的考察(基調講演:小泉先生に訊く;質疑応答)
椎名誠
1944年東京生まれ。流通産業業界誌『ストアーズレポート』編集長を経て書評誌『本の雑誌』創刊。88年『犬の系譜』で吉川英治文学新人賞、90年『アド・バード』で日本SF大賞を受賞。小説、エッセイ、ルポなど著書多数
古本