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史上もっとも高名な報道写真、「崩れ落ちる兵士」。しかし、やがて崩壊するスペイン共和国の運命を予告したこの写真には数多くの謎が残された。これはいつなのか。ここはどこなのか…。キャパとその恋人、ゲルダの足跡を追う世界各地への「旅」の末、明らかになった衝撃の真実とは。第17回司馬遼太郎賞受賞作。
目次
第1章 崩れ落ちる兵士
第2章 真贋
第3章 彼の名前
第4章 小麦とオリーブ
第5章 その丘で起こったこと
第6章 突撃する兵士
第7章 ゲルダ
第8章 影は語る
第9章 ラスト・ピース
第10章 キャパへの道
沢木耕太郎
1947年、東京都生まれ。70年に横浜国立大学経済学部卒業。若きテロリストと老政治家の、その一瞬までのシーンを積み重ねることで、浅沼稲次郎刺殺事件を描ききった『テロルの決算』で79年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。
『一瞬の夏』(81年新田次郎文学賞)、『凍』(2005年、講談社ノンフィクション賞)、『キャパの十字架』(13年、司馬遼太郎賞)など常に方法論を模索しつつノンフィクションに新しい地平を開いてきた。
2003年、菊池寛賞を受賞。