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僕たちは「その日」に向かって生きてきた――。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。発売当初、TBS「王様のブランチ」で取り上げられ、「涙なしには読めない感動作」と話題になり、ベストセラーとなる。2007年にラジオドラマ化、2008年に、大林宣彦監督によって映画化。主演・南原清隆、永作博美。2014年にNHKBSプレミアムドラマとして放映される。主演・佐々木内蔵介、檀れい。2016年に朗読劇化された。
重松清
昭和38(1963)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている。