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“春になれば…”みんなそんな想いを抱いて、吹きつけるそれぞれの人生の風の中にいた―。旅する空に、休息の夜に、喧噪の都会に、椎名誠のかたわらを通り過ぎていった女たち。遙か少年の日のおぼろ月夜に咲く、菜の花の記憶が、出会い別れた女たちとの思い出とクロスしてオトコのたしかな人生を浮き彫りにする。哀しくて、やがてアカルイ、11のしみじみ私小説。
目次
菜の花
蝉
ねずみ坂小画廊
人工海岸
なつかしい眼をした女
犬と奥さん
足首の問題
ヘッドランプ
この3月は…
午後のインタビュー
雨
椎名 誠
1944年東京生まれ。作家。「本の雑誌」前編集長。写真家、映画監督としても活躍。『犬の系譜』で吉川英治文学新人賞、『アド・バード』で日本SF大賞を受賞。近著に『あやしい探検隊北海道物乞い旅』『そらをみてますないてます』『国境越え』『ナマコ』など多数。