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どじょう鍋、ハイボール、カレー、それと……。あの老舗から町の小さな実力店まで。山の手も下町も笑顔で歩く「読む味散歩」。西新宿のカレー屋でインド人店主と客が丁丁発止。湯島の名居酒屋の青なまこ酢が舌に伝える歳時記。晴れた土曜にドーナッツを食べに行く代々木上原。神保町の名画座から、浮き立つ気分のまま頬張る焼き餃子と冷たい生ビール! 時に磨かれた老舗の味から、いつも満席の町の実力店まで、食都・東京の深ーい懐を愛情込めて綴る、読むほどに街に飛び出したくなる美味しい散歩エッセイ。
目次
昼どき(自分の地図を一枚―西荻窪;土曜日、ドーナッツを食べにゆく―代々木上原 ほか)
小昼(町の止まり木―西荻窪;フルーツサンドウィッチのたのしみ―日本橋 ほか)
薄暮(べったら市をひやかす―小伝馬町;銀座でひとり―銀座 ほか)
灯ともし頃(荒川線文士巡礼―早稲田〜三ノ輪橋;今夜うさぎ穴で―下北沢 ほか)
平松洋子
1958(昭和33)年、倉敷市生れ。東京女子大学卒業。
エッセイスト。世界各地に取材し、食文化と暮らしをテーマに執筆している。