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食料生産は長いこと自然の中で営まれてきた。ところが、近年、バイオテクノロジーなど先端技術の開発によって、その姿が劇的に変わりつつある。当り前になってきた先端技術による食料生産の実情をレポートするとともに、食の安全を考える契機ととなったBSE(狂牛病)やサプリメントの問題にも言及して、食の世界の今後のあり方を考える。
目次
序章 食の安全が問われた日本
第1章 野菜の世界が変わった
第2章 山からヒラメがとれる
第3章 アメリカにおけるBSE対策
第4章 日本を揺さぶったBSE
第5章 プリオン病への挑戦
第6章 新段階の遺伝子組み換え食品
第7章 イネ・ゲノム解析競争
第8章 改造します、牛と豚
第9章 サプリメント・現代の食の断面
終章 食の世界におきていること
中村靖彦
1935年仙台市に生まれる。1959年東北大学文学部卒業。NHKに入り、教育局農事部など経て、解説委員になり、農業・食糧問題の分野を担当。米価審議会委員などを歴任。現在、明治大学客員教授、女子栄養大学客員教授。「良い食材を伝える会」を推進している。