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ありえたかもしれないこと、後悔、恋慕、痛ましい家族の思い出……。
人生の時間に限りが見えたとき、人は何を願うのか。
現代イタリア文学の巨匠が18通の手紙の形で精緻に綴った短篇集。
無に向かって広がる声の万華鏡。
読めば読むほどふかみにはまる。
タブッキに惚れたってことよ。——小池昌代(詩人)
こうして小説になったこれらの手紙の性質はどんなものか話せと言われたら、恋文だと規定してみせるかもしれない。それは相当広い意味において、つまり広大な愛の領域と同じくらい広くて、怨恨、憤慨、郷愁、後悔といった、愛の領域とは無縁に見える未知の領域にまで広がっている。——A・T「あとがき」より