Detail
深夜特急〈第一便〉黄金宮殿
デリーからロンドンまで、2万キロの道のりを乗合いバスで旅してやろう!26歳の〈私〉は、ある日思い立つとあり金をかき集め、旅に出た。途中立ち寄った香港では、黄金宮殿という奇妙な宿に放り込まれ、街の熱気に酔い痴れて思わぬ長居をしてしまう。次いで訪れたマカオでは、「大小」というサイコロ博奕に取り憑かれ、あわや…
目次
第1章 朝の光
第2章 黄金宮殿
第3章 賽の踊り
第4章 メナムから
第5章 娼婦たちと野郎ども
第6章 海の向こうに
深夜特急〈第二便〉ペルシャの風
“香港の幻影”から脱け出して、やっとインドにたどり着いた。風に吹かれ、水に流され、偶然に身をゆだねて旅することに快感を覚えるようになった〈私〉は、最下層の子供たちとの共同生活を体験し、街で日々遭遇する生と死のドラマを眺め続けた。そして、クレイジー・エクスプレスともいうべきバスに乗って「絹の道」を一路西へ…
目次
第7章 神の子らの家
第8章 雨が私を眠らせる
第9章 死の匂い
第10章 峠を越える
第11章 柘榴と葡萄
第12章 ペルシャの風
深夜特急 〈第3便〉 飛光よ、飛光よ
トルコで“使者”としての役割をはたした〈私〉は一路ギリシャへ。宝石を敷きつめた様なアドリア海を船で渡ると、「ローマの休日」が待っていた。しかし、何かが違ってきている―。南仏、スペイン、ポルトガルと旅を続けてきた〈私〉は、ユーラシアの果ての岬サグレスで、〈旅の終り〉の汐どきを見つけた。そして、終着点のロンドンで…。
目次
第13章 使者として
第14章 客人志願
第15章 絹と酒
第16章 ローマの休日
第17章 果ての岬
第18章 飛光よ、飛光よ