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アサヒビール(アサヒグループホールディングス株式会社)には、重要科学技術史資料に指定される大阪麦酒会社吹田村醸造所建築の図面類や創業当時のビール製造機器、大日本麦酒時代の建築(大阪府・吹田工場ほか)など、近・現代のビール産業を知る上で貴重な遺産が残されています。本書はアサヒビール所蔵の産業・建築遺産を通じて、日本のビール醸造の歴史、そして近・現代日本の産業と生活文化の歩みを案内します。
目次
1章 大阪麦酒の時代―建築と産業遺産(大阪麦酒を創った人々;大阪府吹田村に創設計画 ほか)
2章 大日本麦酒の時代―建築と産業遺産(3社合併の実現と製びんの近代化―王冠の出現;アサヒビール吹田工場の麦芽貯蔵庫 ほか)
3章 朝日麦酒からアサヒビールへ―建築と産業遺産(山本爲三郎―朝日麦酒の初代社長;ビール需要の拡大 缶ビールの登場 ほか)
論考 近代日本のビール醸造史とアサヒビール所蔵の建築遺産(アサヒビール所蔵の建築遺産の意義;アサヒビールの工場建築その特徴と変遷 ほか)
川島智生
1957年、広島県生まれ。京都工芸繊維大学博士後期課程修了。学術博士。京都大学建築社会システム工学研究室を経て、京都華頂大学教授。専門は日本近代建築史。