新百姓 1号 水をのむ

2,864円(税込3,150円)

DETAIL

つくることは楽しい!
買うことよりつくることが多くなった北海道ライフ。
お付き合いくださっている方、BACKWOODのお客様にも、野菜、穀物、お菓子、卵、肉、料理、音楽、言葉、木工、身体、場所、心、等々・・・創る人がたっっっくさんいます。

新しい時代の「百姓」という生き方、「つくる喜び」に満ち溢れた、未来の生き方を編集している「新百姓」。

新百姓編集長による新百姓宣言は転載いたします。

なぜ人は生まれてきたのか?
この問いに、わたしたちは、「つくる」を楽しむため、と応えます。

世界中を旅して、いろんな宗教、文化、風土で暮らす人々と出会ってきました。
旅のなか、どこにいっても変わらないことが一つだけありました。
それは「つくる」に熱中する人の、楽しそうな横顔。

料理をつくる、椅子をつくる。
音楽をつくる、祭りをつくる。

たとえどんなに貧しくても、「つくる」に熱中する人は楽しそうでした。
たとえどんなに些細でも、「つくる」を大切にする人は幸せそうでした。

だから、わたしたちは「なぜ人は生まれてきたのか?」という問いに、
「つくる」を思いっきり楽しむため、と応えたいのです。

「つくる」には、いろんな段階があります。

料理や椅子のように、形あるものを造形する段階。
「どんな絵を描こうか」と、形ないものを想像する段階。
満月を見て「不吉だ」と考えたり「恵みだ」と考えたり、出来事の意味をつくりだす段階。

「つくる」にいろんな段階があると知ると、どんなときでも「つくる」を楽しめるようになります。

そんなこと言ったって、つくるって簡単じゃないよ。」

その気持ちも、よくわかります。
わたしたちだって、思い通りにつくれたことはありません。

慎重に造った椅子はガタガタ。
丁寧に縫った服はペラペラ。

あ〜ほんとうに、イヤになる。

けど、それがいい。そう思いませんか?

もし簡単に欲しいものが手に入るなら、
「つくる喜び」は生まれるでしょうか。

簡単にはできない。何度やっても失敗する。

「つくる」って、ほんとうに難しい。
でも、だからこそ、「つくる」って面白い。

近代以降、世界を「機械のようなもの」とする見方が広がりました。

世界が機械であれば、正しく操作すれば望む結果が得られるはず。

そんな見方でつくられた社会では、不正確だったり、効率が悪い部品は
「役立たず」や「落ちこぼれ」とされます。

だからこれまでの学校教育は、人間が社会という巨大な機械のなかで
正確に、効率よく働けるよう、訓練することに躍起でした。

その結果、経済は発展し、社会は巨大で安定したものとなりました。

しかし、その一方で、人間はどうなったでしょうか?

自分が食べるもの、着るもの、住む家を、自分の手でつくることができなくなった。
生きるのに欠かせない飲み水すら、お金で買うしかない。
だから社会システムに、ますます依存するしかない。

いまやわたしたちは、人類が当たり前のようにもっていた
「つくる知恵」「つくる喜び」を、手放しつつあるのではないでしょうか。


「機械のような世界」で崇拝された価値基準が、「お金が一番大事」とする資本主義です。
その見方で結果だけを重視していると、「つくる喜び」は失われます。

どんなに大切な営みでも、「お金」にならなければ「失敗」になるし、
経済的な価値を生み出せない人は、「役立たず」として追いやられます。

だけどもし、「お金が一番大事」というこれまでの「見方」を、
「つくる喜びが一番大事」という新しい「見方」に変えたら、どうなるでしょう?

たとえば、「失敗」は「つくる喜び」の欠かせないスパイスになります。
「役立たず」はまだ「つくる力」を活かしきれていないだけの伸びしろになります。

わたしたちが、ただ見方を変えさえすれば、
目の前の世界は、ガラリとその姿を変えるはずです。


この地球に暮らすだれもが、「つくる喜び」を安心して楽しめる社会。
それを実現するのに十分な食料とエネルギーをつくり出す知恵を、人類はすでに持っています。

なのに、どうしてそうならないのでしょう?

それは、システムが「物語」を操作しているからではないでしょうか。

特に、「この世界は不足し、奪い合うしかない」とする物語。
そんな物語を刷り込まれると、すでに十分に豊かでも、人は不安になります。
その不安を解消するために、与えることよりも独占することを選び、
つくる喜びよりも、他者に勝つことを選びます。

その結果、人と人の信頼関係は分断され、ますます不安が拡大。
不安定な自然よりも、機械的だけど安定したシステムに依存するようになります。
システムは、さまざまなメディアを通じて、
刷り込む物語を操作することで、わたしたちを支配しているのです。


もちろん、これまでの「資本主義」や「国民国家」といった社会システムは、悪ではありません。
それらも、先人たちが「大切な人に幸せになってほしい」と願いながらつくった仕組みでした。

とくに資本主義の働きによって、一部の人に巨大な富が集中し、彼らが労働から解放され、
「つくる」に熱中できたことで、人類の文明は飛躍的に発展してきました。

その結果もたらされたエネルギー革命によって、人類は凍えることがなくなり、
農業革命によって、十分な食料をつくりだせるようになりました。

ほんの100年前とくらべても、人類は劇的に豊かになりました。

にもかかわらず、わたしたちの「ものの見方」は、
いまだに「不足し、奪い合うしかない世界」を前提としたまま。

だからこそ、わたしたちは「溢れるほど豊かで、つくるを楽しむための世界」という
新しい見方で、新しい物語を紡いでいきたいのです。


これまで「百姓」は、「不足し、奪い合うしかない世界」で弱者として扱われてきました。

しかし、「溢れるほど豊かで、つくるを楽しむための世界」という見方に変えると、
自らの手で衣食住をつくり出せる「百姓」は、「創造のマエストロ」へと変わります。

新しい時代の「百姓」というスタイルは、
生きるために仕方なく選ぶものではなく、
「つくる」が楽しいから選ぶものになります。

そんな新時代の百姓たちは、
生かされているという感謝とともに、雄大な自然との調和を楽しみます。
最先端のテクノロジーも、まるでナイフのように学び、扱おうとします。
先人が探究してきた科学や芸術、その最先端の問いも面白がって探究します。
巨大で複雑な社会システムも、まるでゲームのように遊び倒します。

新しい時代の「百姓」という生き方、
それは「つくる喜び」に満ち溢れた、未来の生き方です。


新時代の百姓は、分け合うことで、「喜び」が大きくなることを知っています。

だから、バンドを組んだり、稲を育てたり、祭りを興したり。
誰かとともに「つくる」営みを大切にします。

また、彼らは独占に興味がありません。
なぜなら、必要なものは、自分の手でつくり出せるから。

そんな新時代の百姓の前では、現在の私有財産を前提にした資本主義も生まれ変わります。
能力主義の教育システムや、国民国家という統治のシステムすら、その役目を終えるのです。

絵空事でしょうか? いいえ、違います。

山奥の田んぼで、リノベされた喫茶店で、アーティストのアトリエで、起業家のラボで。
そんな未来は、すでにあちこちで出現しています。

すべては、わたしたちが「つくる喜びを大切にする」と決めることから始まります。

この地球に生まれるだれもが「つくる喜び」に満たされた日々を送る。
そんな新しい時代の百姓、「新百姓」に、わたしたちはなります。
できることなら、あなたとともに。


2022年11月24日 『新百姓』編集長


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MESSAGE FROM STAFF 店長からのメッセージ

BACKWOOD
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BEER , BOOK & WOOD 静かな時間を楽しく過ごす。
家族と。
気の合う友人と。
自分自身と。
私たちは、気を使わない楽しさに気づきました。
家族で静かに過ごす楽しさを改めて実感しました。
気の合う友人と話すことが本当に楽しいと改めて気づきました。
一人で過ごす、自分との対話の時間もとても素敵な時間です。
美味しいお酒と本、木の存在で、そんな時間を過ごすお手伝いをしたい。
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「EAT 食べる」
「DRINK 飲む」
「ENTERTAMENT 気分転換」
「SELFCOMMUNICATION 自分との対話」
「NATURE 自然」
「HOKKAIDO 北海道」
の6カテゴリーで展開しています。
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