Detail
マーチダ邸には、不具合があった。人と寝食を共にしたいが居場所がない大型犬の痛苦。
人を怖がる猫たちの住む茶室・物置の傷みによる倒壊の懸念。細長いダイニングキッチンで食事する人間の苦しみと悲しみ。これらの解消のための自宅改造が悲劇の始まりだった―。
リフォームをめぐる実態・実情を呆れるほど克明に描く文学的ビフォア・アフター。
町田康
1962年大阪府生まれ。
81年、パンクバンド「INU」で活躍。96年、初の小説「くっすん大黒」を発表、同作は翌97年Bunkamuraドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞。
以降、2000年「きれぎれ」で芥川賞、01年詩集『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、02年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、05年『告白』で谷崎潤一郎賞、08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞。