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地中海はインターネットでは絶対にわからない。
陽光を浴び、風に吹かれ、大気を胸深く吸う必要がある―。
単身ヨーロッパに渡り、思わぬきっかけで作家デビューを果たして半世紀。
歴史的大ヒット作となった『ローマ人の物語』誕生秘話から、日々の暮らし・ライフスタイル、忘れがたき友人たちへの想い、遙かな地より祖国に宛てた手紙、仕事術まで。
折々に綴った珠玉のエッセイ、その集大成。
目次
第1章 地中海に生きる(地中海へようこそ;脚にも表情はある! ほか)
第2章 日本人を外から見ると(日本人・このおかしなおかしな親切;おとなになること ほか)
第3章 ローマ、わが愛(都市物語ローマ;ティベリウス帝の肖像 ほか)
第4章 忘れ得ぬ人びと(拝啓マキアヴェッリ様;高坂正堯は、なぜ衰亡を論じたのか ほか)
第5章 仕事の周辺(偽物づくりの告白;鴎外が書き遺さなかったこと ほか)
塩野七生
1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。
’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。
初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。
この年からイタリアに住む。
’82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。
’83年、菊池寛賞。
’92年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。
’93年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞。
’99年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。
’07年、文化功労者に選ばれる。