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いろいろな人の人生に共感し応援する食を提案してきた自称「めし炊き」の著者が綴る18編のエッセイと30のレシピ。
子ども食堂で子どもたちがつくった、具を先に炒めておくひき肉チャーハン。年末の炊き出し“大人食堂"に彩りを添えた炒めなます。子どもの頃に家族で囲む食卓で、父の酒肴から少しもらっていたレンコンのニンニク炒め。晩年にかつての家庭に帰りたがった認知症の父を思い出しながらつくる鶏胸肉の塩麹焼き……。自身の病とも向き合いながら、謙虚にたくましくご飯を食べて生きて行くすべての人に贈るエール。
目次
場が育むものを食べる
みんなで食べる大人食堂 2021――東京・四谷聖イグナチ教会
孤独を食べる――パリ・詩人の家
体と心はくっついている――長崎・五島
しいたけと森のおはぎ――愛媛・大洲
八粒の豆の豆ご飯――東京・うちのベランダ
子どもが作る子ども食堂――北海道・余市
いのちが育むものを食べる
蕎麦屋の牡蠣
ゴマを擦る、豆腐を潰す
自分のために作るということ
強い味 弱い人
痩せたいと食べたい
やっぱ野菜でしょ!
豆腐・納豆・玄米
記憶が紡ぐものを食べる
カレーと海苔弁
弟からの電話
蝉が鳴く八月
帰りたい父
炊事洗濯家事育児
あとがき
「2023年、枝元と私」伊藤比呂美
枝元なほみ
横浜に生まれる。劇団・転形劇場で役者兼メシ炊き主任をつとめ、無国籍レストランでシェフとして8年働く。「きょうの料理」(NHK)や「はなまるマーケット」(TBS系)などのテレビ番組、雑誌などで活躍。
著書に『枝元なほみの沖縄ごはん』、『世界一あたたかい人生相談』(ビッグイッシュー日本版)販売者との共著)、『なにたべた?』(伊藤比呂美との共著)、『旬を楽しむ素材を味わう』(阿部なをとの共著)、『枝元なほみの料理がピッとうまくなる』、『捨てない未来―キッチンから、ゆるく、おいしく、フードロスを打ち返す』(藤原辰史との対談付き)など多数。